採光と遮熱の両立で、明るく快適な事業所へ
――外付けブラインド「ヴァレーマ」導入事例 兵神装備様インタビュー

兵神装備株式会社は、兵庫県神戸市に本社を構える産業用ポンプの専門メーカーです。
東京・大阪・名古屋など全国に営業拠点を展開し、滋賀県の事業所に製造と開発の中核拠点を構えていらっしゃいます。

取り扱われているのは、たとえば味噌やジャム、ヨーグルトなどの食品、あるいは接着剤や塗料といった化学製品、化粧品など、移送が困難な高粘度・高濃度の液体や粉体を、変質させることなく、正確かつ安定的に送ることができるポンプ『モーノポンプ®』およびディスペンサー『モーノディスペンサー®』。
その高い技術力から、食品・化粧品・自動車・化学など幅広い業界で厚い信頼を集めていらっしゃいます。

さらに兵神装備様では、技術開発への継続的な取り組みに加え、CSR(企業の社会的責任)活動にも積極的に取り組まれています。
環境マネジメントの国際規格「ISO14001」と品質マネジメントの国際規格「ISO9001」の両方を取得されており、環境と品質の両面から持続可能なものづくりを追求していらっしゃいます。

そんな同社の製造と開発の要である滋賀事業所で、外付けブラインド『ヴァレーマ』をご採用いただいており、今回は、滋賀事業所の三浦様に、導入の背景や実際の使用感などをお話していただきました。

※兵神装備様では導入された「ヴァレーマ」の外付けブラインドについて、「スマートブラインド」と呼ばれています。
毎年発行されている環境報告書にも、この名称で記載いただいています。
以下、兵神装備様がお話してくださった内容については、「スマートブラインド(ヴァレーマ)」と記載します。

兵神装備(株)滋賀事業所 三浦様

ヴァレーマ導入のきっかけと選定理由

最初に導入を検討したのは、滋賀事業所にある製品組立工場の西向きの窓でした。
製品組立工場は「明るい事業所」というコンセプトのもと、「明るさ」を重視していましたが、西日が強く差し込むことで眩しさが課題となっており、ロールスクリーンを常に下ろす状態が続いていました。
そのため、目指していた「明るさ」とは相反する環境になっていました。

「明るさを保ちながら、太陽光を効果的に遮る方法はないか」と模索する中で、外付けブラインド「ヴァレーマ」の存在を知り、導入を本格的に検討。
実際に導入事例も見学させていただき、導入を決定しました。

製品組立工場のヴァレーマ。幅約90mの窓(開口部)に設置。

環境への取り組みと大切にしていること
― ヴァレーマ導入が持つ意味とは?

私たち兵神装備が扱う「モーノポンプ®」や「モーノディスペンサー®」は、環境負荷を低減できる製品です。
移送が難しい高粘度・高濃度物質も効率よく送ることができるため、余分なエネルギーや水の使用を抑えることができます。

兵神装備では、創業当初から経営トップに強い環境意識がありました。
その流れを受けて、滋賀事業所では2000年ごろから本格的に環境への取り組みを開始しました。
ISO14001およびISO9001の取得をはじめ、自然エネルギーの活用や廃棄物削減など、持続可能な活動を継続的に進めています。

「サステナビリティ」という言葉が一般的になる以前から、私たちは環境を意識した取り組みに注力してきました。
たとえば、工場の屋根に太陽光発電パネルを設置したり、ファンコイル式の空調システム(電力を極力使わず、地下水で冷やした水を使って空気を冷やす省エネ型設備)を導入するなどの対策を積み重ねてきました。

また、もともとの背景には、「社員にやさしく」「お客様にやさしく」という創業者から受け継がれた経営者の想いがあります。
快適な職場環境を目指す際に、環境に負荷をかけてまで実現するのではなく、環境に負荷をかけない方法で心地よさを生み出すという考え方が根本にあります。

さらに、私たちは、「環境」とは、地球環境だけでなく、「働く人の環境」や「お客様を迎える環境」も含まれると捉えています。
職場環境を整えることは、働く人の満足度や、お越しいただくお客様の快適性にもつながる——そのような考えのもとで導入したのが、ヴァレーマの外付けブラインドです。
昔から、弊社には、自然光を生かし、自然エネルギーを活用するという意識がありました。
その観点からも、スマートブラインド(ヴァレーマ)は理にかなった選択肢であり、環境対応の一環として非常に有意義な導入となりました。

ヴァレーマ導入のメリットと実際の使用感

①光を採り入れながら、熱や西日をやわらげることができる

採光と遮熱をうまく両立できるおかげで、建物全体が明るく開放的な雰囲気になります。
自然エネルギーの活用という滋賀事業所のエネルギーマネジメントコンセプトにも合致し、「明るい工場・建物」を実現する一助となっています。

②高い遮熱効果

テクニカルセンターとスカイウォークでは、設置前と後で室温を比較し、窓の外側で熱の侵入を防ぐ外付けブラインド(ヴァレーマ)の効果を実感しています。
そのため、追加のエアコン設置等、電力増加を伴う暑さ対策が不要となっています。

テクニカルセンター(左)とスカイウォーク(右)のヴァレーマ

③社員もお客様も快適に過ごせる

①②の効果によって、社員の働く環境や来社されたお客様の快適性向上につながっています。

④建物に調和するデザイン性

テクニカルセンターとスカイウォークに設置したスマートブラインド(ヴァレーマ)については、滋賀事業所の玄関口への設置に相応しい、建物にマッチした意匠となっており、満足しています。

⑤完全自動制御(クリマトロニックシステム採用)で利便性が高い

12月~3月は【冬モード】、4月~11月は【夏モード】と、1年を2シーズンに分けて自動制御設定をしていますが、今年の夏が暑すぎて、テクニカルセンターとスカイウォークに関しては、先日、夏モードで設定している羽根の角度を調整し、もう少し遮蔽するように調整してもらいました。

自動で制御されているので使用感としては利便性が高いというのはもちろんなのですが、建物の所在地(緯度・経度情報)、ブラインドが設置されている方位、年間通しての太陽高度と方位からブラインドの羽根を最適な角度に調整しているという理屈に非常に納得感があります。
理に適った製品であるということで、お客様などに説明する際にもとてもわかりやすいと感じています。
お客様からも「このブラインド賢いなぁ」と言っていただきますね。

ヴァレーマクリマトロニックの制御パネル

⑥オスモ&エーデルのサポート体制

ブラインドの製品そのものの魅力だけでなく、取り付けに関する提案、取り付け工事やそれにともなう電気工事など、丁寧にとりまとめていただき、安全で効率良く、精度良く進めていただきました。
導入後も、先ほどお話した制御システムのプログラムの変更や不具合への対処が迅速で、アフターフォローの体制にも満足しています。

スマートブラインド(ヴァレーマ)の導入は、「明るく快適で、環境にも配慮した工場・施設づくり」を進める上で、意義のある取り組みとなりました。
建物の性能とデザイン性を両立させながら、社員の働く環境を整え、持続可能な取り組みを進めるうえで、重要な役割を果たしていると思います。

ヴァレーマを導入された建物とその背景

スマートブラインド(ヴァレーマ)を導入したのは、滋賀事業所内にある以下の4つの建物です。

・製品組立工場
・技術研究所(ダブルスキン構造)
・テクニカルセンター(ダブルスキン構造)
・スカイウォーク

それぞれの建物には異なる課題があり、それに応じた導入目的と期待される効果がありました。

製品組立工場:古い建物の西日対策と明るい工場の両立

滋賀事業所の中で最も古く、1973年建設の建物です。
幅約90mの西に面した窓からの西日が厳しく、「遮光と明るさの両立」が喫緊の課題でした。
スマートブラインド(ヴァレーマ)の導入により、その両立を実現しています。

製品組立工場外観

製品組立工場内観:西日対策と明るさの両立ができています

技術研究所:老朽化した設備の刷新と、快適性・省エネ性の両立を実現するスマートな日射対策

2005年竣工のダブルスキン構造の建物において、長年使用されてきたロールスクリーンの老朽化に伴い、その代替設備としてスマートブラインド(ヴァレーマ)を導入しました。
しかし、この技術研究所でのスマートブラインド(ヴァレーマ)の導入は単なる設備の入れ替えにとどまらない意義がありました。

従来のロールスクリーンでは、西日対策のためにスクリーンを常時降ろしたままにしており、結果として、十分な採光が得られず、明るさを大切にする事業所としての空間づくりとの両立が難しい状況でした。
スマートブラインド(ヴァレーマ)は、日射遮蔽と室内の明るさの両立を可能にし、西面からの強い日差しを効果的に遮りながら、快適で開放感のある研究所内の環境を実現しています。
さらに、自動制御機能により、太陽の位置に応じてブラインドの角度を最適に調整していますが、熱負荷の低減による省エネ効果に加え、社員が手動で操作する手間もなくなり、利便性の向上にもつながっています。

テクニカルセンター・スカイウォーク:夏の高温環境に対応する外付け日射対策

テクニカルセンターとスカイウォークの両建物では、大きな開口部と開放的な建築構造により、夏場の室温上昇が大きな課題となっていました。
テクニカルセンターは、吹き抜けを持つ開放的な構造で、特に最上階(4階)では、厳しい熱環境が問題視されており、「いかに室温を下げるか」が最大のテーマでした。
一方、スカイウォークは両面がガラス張りとなっており、外気の影響を受けやすい構造。夏場は内部が高温化しやすく、こちらも熱負荷の軽減が喫緊の課題となっていました。
このような背景から、両施設に効果的な日射遮蔽を可能にするスマートブラインド(ヴァレーマ)を導入。
太陽光を建物の外側で遮ることで、室温の上昇を抑え、冷房負荷を軽減するとともに、快適で持続可能な環境づくりに貢献しています。

(左)テクニカルセンターの内観、特に最上階部分が夏高温になる (右)スカイウォークの内観

ヴァレーマ導入にあたり社内で議論されたポイント

導入にあたっては、以下の3つの観点から慎重に社内検討が行われました。

①対投資効果の検証

特に、テクニカルセンターとスカイウォークへの導入では、導入効果に見合った投資であるかが大きな論点となりました。
社内では、導入前にシミュレーションを行い、次のような効果を予測:

テクニカルセンター(最上階部分):10度以上の温度低下
スカイウォーク:約5度の温度低下

実際、今年の夏(2025年)には予測通りの効果が確認され、エアコン等電力を消費する空調設備の追加は見送る判断となりました。
その設備の追加が不要となったことは、環境への配慮という点でも大きな意義があったと考えています。

②意匠性への配慮

テクニカルセンターとスカイウォークは、滋賀事業所の正面に位置し“兵神装備の顔”ともいえる建物です。
導入に際しては、全社デザインを監修するブランドマネージャーと協議を重ね、以下のような点にこだわりました:

・ブラインドの塗装色と建物壁面の色合わせ
・外部配線を露出させない工夫
・複数のカラーバリエーションでパースを作成し、比較検討

これらの取り組みによって、違和感のない美しい外観が実現しました。

滋賀事業所の正面入り口に位置するテクニカルセンターとスカイウォークのヴァレーマ。
細部まで工夫され全体的に調和する意匠を実現。

③工事時期と気候条件への対応

導入は冬場の積雪期にあたる2024年12月となり、工事の実施には懸念がありましたが、無事に完了することができました。
当初はもう1シーズン早く導入したいという思いもありましたが、対投資効果の検証や意匠の調整に時間を要した結果、適切な準備を経ての設置となりました。

最後に・・・

今回のインタビューを通じて特に印象的だったのは、兵神装備様が取り扱われている製品そのものが環境配慮型であるという点、そして創業者様から受け継がれてきた高い環境意識のもと、20年以上環境負荷低減に真摯に取り組まれてきたというお話でした。
また、「環境」を地球環境だけでなく、働く社員の皆様やお客様にとっての快適な環境と捉え、その両立を目指していらっしゃる姿勢に深く共感いたしました。
そうした考えに合致するかたちで、ヴァレーマをご採用いただけたことを、私たちとしても大変うれしく思っております。
加えて、今回導入いただいた4つの建物それぞれが、異なる課題や目的を持ちながら、それに応じた形でヴァレーマを活用されている点は非常に興味深く、建物ごとの背景や工夫を伺うことで、私たち自身も多くの気づきを得ることができました。
環境や快適性に対する考え方が、具体的な事例を通じて立体的に伝わってくる、大変印象深いお話でした。

このたびヴァレーマをご採用いただいたことをきっかけに、兵神装備様とご縁をいただくこととなりました。
同社が手がける「モーノポンプ®」や「モーノディスペンサー®」は、日々の暮らしに直結するさまざまな製品やシーンを支えており、その技術や仕組みは非常に興味深く、魅力にあふれています。
兵神装備様のホームページでは、写真や動画を用いて製品の特長がわかりやすく紹介されていますので、ぜひこの機会にご覧ください。

 

■兵神装備株式会社様ホームページ:
https://www.heishin.jp/

■外付けブラインドヴァレーマホームページ:
https://osmo-edel.jp/product/warema/

■ビル用日射制御システムヴァレーマホームページ:
https://osmo-edel.jp/product/building-warema/

 

オスモ&エーデル広報部

この記事を書いた人

オスモ&エーデル広報部
みなさまのより良い住まい作りのご提案やアイデアを発信しています。オスモ製品のニュースや商品解説も今後おこなっていく予定です。ぜひご期待ください。
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2025年4月建築基準法改正で関心が高まる「日射遮蔽対策」―外付けブラインド『ヴァレーマ』が選ばれる理由

2025年4月に施行される建築基準法改正では、建物の省エネ性能向上が大きなテーマとなっています。
特に「断熱性能」の強化が求められ、これまで以上に外気温の影響を抑え、室内環境を快適に保つ工夫が必要になります。

その中で、窓の外で日射を遮り、光と熱をコントロールできる外付けブラインド『ヴァレーマ』へのニーズが高まっています。
窓は建物の中で最も熱の出入りが大きい部分ですが、『ヴァレーマ』を設置することで、一年を通じて過剰な日射を抑えながら、必要な光と熱を効果的に活用できます。
これにより、冷暖房の負荷を軽減し、エネルギー消費を抑えつつ、快適な室内環境を実現できます。

本コラムでは、建築基準法改正のポイントと、『ヴァレーマ』がどのように省エネと住まいや建築の快適性向上に貢献するのかをご紹介します。

建築基準法改正の背景とポイント

2025年4月に施行される建築基準法改正は、日本の長期的な環境目標である2030年および2050年の温室効果ガス削減計画を見据えたものです。
政府は2030年までに2013年比で温室効果ガスを46%削減し、2050年にはカーボンニュートラルを達成することを目指しています。

この目標を実現する上で、建築分野でのエネルギー消費の削減は極めて重要とされています。
日本の最終エネルギー消費の約3割は建築物によるものであり、その大部分が冷暖房、給湯、照明などに使われています。

特に建築物の断熱性能が低い場合、夏は冷房負荷、冬は暖房負荷が増大し、結果としてエネルギー消費が大きくなってしまいます。

そこで注目されるのが、新たに見直される「断熱等級」です。

断熱等級の見直し 等級見直しでこれまでの最高等級が最低等級に

まず、等級の見直しについてです。これまでの最高等級であった「等級4」は、2025年4月からは「最低等級」として位置づけられます。

これにより、すべての新築住宅において高い断熱性能を備えることが義務化されます。
これまでの最高水準が、これからは「当たり前の基準」となります。

断熱等級5~7が新設される

次に、等級5から等級7までの新設も大きなポイントです。
これまでの最高等級は「等級4」でしたが、2025年4月からはさらに高性能な「等級5~7」が導入され、より厳しい断熱基準が求められるようになります。

さらに、2030年からは、等級5が最低等級となる見込みです。

これにより、高断熱な住宅の普及が進み、エネルギー消費の削減にも大きな効果が期待されます。

断熱性能を高めるだけでは不十分? 窓からの熱の影響を考える

建物の省エネ性能を向上させるためには、「家全体の断熱性能を高めること」「断熱性の高い窓を使用すること」が基本とされています。
しかし、それだけでは十分とは言えません。
本当に快適な室内環境を実現するためには、「窓を通じた熱の出入りをコントロールする」ことが不可欠です。

窓は建物の中で最も熱の影響を受けやすい部分であり、夏は強い日射が室温を上げ、冬は暖房で温めた空気が逃げやすいという課題があります。
さらに、方角や季節によっては日差しが強く入りすぎたり、逆に必要な光が得られにくくなったりすることもあります。
そのため、窓の「断熱」だけでなく、「日射の調整」まで考えることが、省エネと快適性を両立させる鍵となります。

窓は建物の中で最も熱の影響を受けやすい部分

外から太陽の光と熱を調整する、ヴァレーマがつくる一年中快適な空間

そこで注目されるのが、窓の外で日射をカットし太陽の光と熱をコントロールする「外付けブラインド」『ヴァレーマ』です。
従来のカーテンやブラインドとは異なり、窓の外側で太陽の光と熱を調整することで、季節を問わず快適な室内環境を保つことが可能になります。

◎ 日差しが強すぎるとき → 室内に入る前に光と熱をカットし、暑さや眩しさを抑える
◎ 適度な日射が必要なとき → スラット(羽根)の角度を調整し、太陽の光と熱を最大限活用

これにより、冷暖房の負荷を減らしながら、開放的で快適な住空間を維持することが可能になります。

熱環境だけではない数値を超えた快適性を実現するヴァレーマ

『ヴァレーマ』が提供する快適さは、単なる省エネや断熱効果にとどまりません。
住まいの環境は、温度やエネルギー消費だけでなく、居住者の心地よさやライフスタイルにも大きく影響します。
ヴァレーマは、熱環境を整えるだけでなく、暮らしの質を向上させるメリットも備えています。

外からの視線を遮りながら、景色を室内に取り込む

通常のカーテンや室内ブラインドでは、プライバシーを守るために、カーテンやブラインドを閉めっぱなしにしていることのほうが多いのではないでしょうか?
しかし、ヴァレーマは、スラット(羽根)の幅が80㎜と広く、スラットの角度を調整すれば、外の視線を適度に遮りながら、窓の開放感や景色を活かすことができます。

部屋に生まれる開放感と奥行き

カーテンや内側のブラインドを使わないことで、室内の視界が広がり、開放感のある空間をつくり出します。
自然光がバランスよく取り込まれることで、部屋全体の印象が明るくなり、より心地よい空間に。

カーテンのないスッキリした室内

間取りや部屋の使い方によっては、ヴァレーマを採用することで、室内にカーテンをつけないという選択をすることも可能です。
シンプルで洗練されたインテリアを実現でき、布製のカーテンをなくすことで、ホコリの蓄積やカビの発生を抑えることができるというメリットも。



このように、ヴァレーマはエネルギー効率の向上にとどまらず、眺望の確保や開放感、外観デザインの面など、暮らしの質を高める視点でも理にかなった選択です。

まとめ:省エネと快適性を両立するヴァレーマの価値

2025年4月に施行される建築基準法改正により、建物や住宅の省エネ性能の向上が強く求められるようになります。
特に、新たな断熱等級の導入と基準の引き上げにより、これまでの最高レベルだった「等級4」が最低基準となり、より高性能な「等級5~7」が新設されます。

これにより、すべての新築住宅において高い断熱性能が義務化され、2030年には「等級5」が最低基準になる見込みです。

建物の断熱性能を考える上では、窓からの熱の出入りを適切にコントロールすることが、真に快適な住環境を実現する鍵となります。

そこで注目されるのが、外付けブラインド『ヴァレーマ』です。
窓の外で日射をコントロールすることで、エネルギー消費を抑えながら、一年を通じて快適な室内環境を実現できます。

さらに、省エネ効果にとどまらず、開放感のある空間デザインや眺望の確保、カーテンのないスッキリとした室内といった、数値では測れない心地よさも提供します。

これからの住まいづくりには、エネルギー効率だけでなく、ライフスタイルに寄り添った快適性も求められる時代です。

『ヴァレーマ』は、環境負荷を抑えつつ、快適な暮らしを実現する理想的な選択肢となるでしょう。

建築基準法改正を機に、未来の住まいのあり方を見据えた新しい窓まわりのスタイルを、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

オスモ&エーデル広報部

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―脱炭素・CO2削減を目指して、省エネと創エネで、ZEBを実現― 鬼塚電気工事様にお話をうかがいました

大分県大分市の鬼塚電気工事株式会社様。
2022年に、エネルギー収支を0%以下にする『ZEB(Net Zero Energy Building)』を実現した、新社屋を建設されました。
ZEBプランナー(※1)の認定も受け、会社として、ZEBに積極的に取り組まれています。

新社屋建設の計画にあたり、お考えになられたこと、会社としてZEBに積極的に取り組もうとした背景にあるお考えとは?

旧社屋が古くなってきたことと、手狭になってきていたということから、新社屋建設の計画がスタートしました。
旧社屋では、社員は4カ所にバラバラに分かれて仕事をしており、社員同士のコミュニケーションがとりづらいという問題もありました。
昔は、社員数が少なかったので、社員が全員一つのフロアで仕事をしていて、電話や会話の内容が聞こえてきて、他の社員が困っていることや悩みがありそうなどということもなんとなくわかっていましたが、物理的に場所が分かれているとそういった社員同士のお互いの様子がわからないというような問題意識がありました。
昔のように、社員同士がなんとなくお互いの雰囲気がわかるような、そういった状態にもう一度戻したいという想いがありました。
そのためには、まずは、社員全員が同じフロアで仕事ができるようにしたいということからスタートしました。

尾野社長               尾野会長

そして、ちょうど脱炭素ということで国が大きく舵を切ったところでしたから、「脱炭素」、「ZEB」を目指した社屋にし、ZEBプランナー(※1)を取得しようと考えました。
これをきっかけに、電気工事の技術を高めて、お客様の幅を広げたい、さらには人材の確保につなげたいという想いもありました。

お話をうかがった、鬼塚電気工事の社員のみなさま

ZEBを実現するための創エネルギーについて

創エネという観点では、太陽光発電に加えて、風力発電や水素発電もしています。
太陽光発電、風力発電は自然エネルギーなので、発電が安定しないという側面があります。
水素発電は蓄えることができるので、安定した電力に変えるという意味で、水素発電にもチャレンジしています。

屋上の太陽光パネル(左)と風力発電の風車(右)

太陽光と風力のエネルギーで水を電気分解して、水素をつくる

太陽光と風力のエネルギーを使って、水電解装置で水を電気分解して水素をつくります。
そうすると、水素と酸素ができあがります。作った水素をタンクに貯めます。
水素と酸素を合わせて、化学反応を起こして、水と電気を作り出すというのが水素発電の仕組みです。

できた水素が貯まる水素タンク

太陽光や風力発電ができないとしても、水素発電の元となる水素は貯めておけるので、水素発電はいつでもできる状態であるという意味で、水素発電は安定しているというわけです。
太陽光発電や風力発電を補完するような形で水素発電の設備もあるとより安定するということになります。

ZEBを実現するための省エネルギーについて

ZEBを実現するにあたって、省エネという観点では、外付けブラインドヴァレーマを採用することもポイントでした。
新社屋建設計画をする少し前から、省エネ製品に関心があり、いろいろと探していたところ、外付けブラインドヴァレーマをみつけました。
省エネに非常に有効な商品であり、制御システムなどもあることから、面白い製品だと思いました。

ZEBを実現するにあたって、建物自体の断熱性能を高めることはもちろん重要ですが、加えて、外付けブラインドが果たしている役割は大変大きく、ZEBには必須だと思っています。

また、ヴァレーマが自動制御システムでデータがとれるということに価値を感じています。
データをとった上で、ZEBをさらに効率良く実現していくためにどのようなことができるか、太陽の光や温熱環境との兼ね合いで効果的な照明計画をたてられないかということも考えようとしています。
データをとりながら、どのように活用していくか、検討している段階です。

南面の窓のヴァレーマ

太陽光の有効利用という観点では、光ダクトやトップライトから、太陽光を屋内に取り込むようにしています。

屋上に設置された採光ダクトから屋内へ自然光を採り入れる

木質化で快適なオフィス環境を実現

また、社員にとって心地良く、働きやすいオフィスにしたいという想いもあり、ZEBで快適なオフィス環境を実現したいとも考えました。

社員が快適に働けるオフィス環境をつくるということに関しては、計画段階からかなり練って、武蔵野美術大学の若杉教授にお願いして、インテリアデザインを考えていただきました。
大分県産材の杉をふんだんに使用し、インテリアを木質化して快適さを追求しました。
オフィスのインテリアを木質化したことは、社員からの評価も高いです。

木をふんだんに使った居心地のいいインテリア

外付けブラインドヴァレーマに関して社員の方の感想や使い勝手を教えてください。

ヴァレーマで太陽光が最適にコントロールされ、さらに、自動で開閉されるので、暑い、眩しいというストレスを感じることがなく、業務に集中できるという意見が多いです。
以前のオフィスでは、直射日光が入ってきて、仕事を中断してブラインドを閉めにいくということがよくありましたが、新社屋では直射日光が気になったり、太陽光が眩しいと感じることがないです。
また、ヴァレーマは、西南東面の窓についていて、北面だけ、ヴァレーマではなく、室内側にロールスクリーンが付いているのですが、北面は暑いと感じるという意見があります。
北面ですが、少しだけ西日が入ってくるので、その影響でヴァレーマが付いていない北面では暑いと感じるようです。
北面との対比で、外付けブラインドがついていると快適さが全然違うのだと実感しています。

2階ワークスペースのヴァレーマ

最後に・・・

新社屋で、社員のみなさまが特に気に入っていらっしゃるところを教えていただきました。
屋上のテラスやカフェスペースが、社員のみなさんが、ランチをしたり、休憩をしたりリラックスしてコミュニケーションがとれるスペースとして人気のようです。

3階テラスのリラックススペース

2階3階のカフェスペース

ZEBを実現させるために、建物自体の断熱性はもちろん、創エネ、省エネの工夫を随所にされていることに加えて、内装木質化をされたり、植物をインテリアに採り入れたり(バイオフィリックデザイン※2)、社員のみなさんがリラックスしてコミュニケーションがとれるようなスペースを設けることで、快適に働ける環境を実現されているのが印象的でした。

地元大分のアーティストの方の作品も展示されており、アートを採り入れたインテリアも快適なオフィスの実現に一役買っていると感じました。

地元大分のアーティストの方の作品

※1 ZEBプランナー:「ZEBプランナー」とは、「ZEB設計ガイドライン」や「ZEBや省エネ建築物を設計するための技術や設計知見」を活用して、一般に向けて広くZEB実現に向けた相談窓口を有し、業務支援(建築設計、設備設計、設計施工、省エネ設計、コンサルティング等)を行い、その活動を公表する事業者と定められています。
(環境省HPより:https://www.env.go.jp/earth/zeb/about/index.html

※2 バイオフィリックデザイン:バイオフィリックデザインとは、「バイオフィリア」という造語が元になった建築デザインの一つ。建築やインテリアに、「植物」や「木」などの自然の要素を取り入れること。自然との結びつきがその空間で働いたり、過ごす人々にポジティブな影響を与えていると、いくつかの研究で証明されています。

 

鬼塚電気工事 様 HPはこちら
https://www.onizuka.co.jp/

外付けブラインドヴァレーマ
https://osmo-edel.jp/product/warema/

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「快適なオフィス」を掘り下げるメディア「ねはけん」
https://www.nehaken.com/
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オスモ&エーデル広報部

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ーエネルギーシフトと働きやすい空間ー
「スズキ&アソシエイツ」木造ゼロエネルギー新オフィス

愛知県西尾市の「スズキ&アソシエイツ株式会社」は、アメリカのバイクメーカー:ハーレーダビッドソンのカスタム用パーツを輸入販売されています。
日本屈指の商品在庫量と商品知識を誇ります。

【1】「エネルギーシフト(※1)を実現する」
【2】「ボーダレスな社屋とする」

というコンセプトを掲げて建設されたオフィスは、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した「ゼロエネルギービル(ZEB)」で、CLT(※2)を使った木造建築とすることで、CO2放出量の抑制と構造強度を両立されています。
実際に、スズキ&アソシエイツ様のオフィスを訪問し、スズキ&アソシエイツ株式会社代表取締役鈴木様と設計を担当された株式会社まぎし建築設計事務所曲師様・石橋様にお話をうかがいました。

一番右:スズキ&アソシエイツ株式会社代表取締役鈴木様
左奥:株式会社まぎし建築設計事務所曲師様
左手前:まぎし建築設計事務所石橋様

今回新社屋建設の計画にあたり、お考えになられたことを教えてください。
はじめから、高い環境意識をお持ちでZEB認証取得の省エネルギー仕様でご希望されていたとのことですが、背景にあるのはどういったお考えだったのでしょうか?

【スズキ&アソシエイツ:鈴木様】
新社屋建設の計画にとりかかったのが2018年の夏でした。
それまでだったら、普通の社屋を建てていたと思いますが、あるきっかけがありました。

中小企業家同友会という経営者の全国団体で、「岩手のエネルギーシフトの視察」という企画があり、参加しました。
その時に、岩手県の平泉にある、平泉ドライビングスクールを見学しました。(※3)
そこで、建物のエネルギーに関するアドバイザーを担当された、長土居正弘さんが建物の解説をしてくださいました。
この時に、私が新社屋で取り組みたいことはこれだなと思いました。

木造で、環境に配慮し、エネルギーシフトを意識した建築

その時に、ヴァレーマの外付けブラインドを、おお!っとみんなでビックリしながら見たことを覚えています。
構造や断熱についてなどこと細かく説明していただいたのをきいて、これを新しい社屋で実現しよう!と思いました。
そして、帰ってきてすぐに曲師さんに話をし、再度、曲師さんも一緒に平泉へ行って、曲師さんとエネルギーアドバイザーの長土居さんとプロ同士で話をしていただきました。

さらに、岩手県中小企業家同友会主催の「エネルギーシフト欧州視察セミナー」にも参加。
ドイツの環境都市:フライブルクやスイスのバーゼルなどを訪問し、再生可能エネルギー利用や省エネルギー、エコ建築、自然資源の持続可能な活用に取り組む事例を視察しました。
また、私自身、前職で、30年以上、ドイツを中心としたヨーロッパの企業との取引があり、ドイツ、オーストリア、スイスなどの街並みや環境に配慮したライフスタイル、考え方に対しての憧れもあって、それも影響したと、今となっては思います。
今思い返してみると、ドイツの小さなホテルであったとしても、そういえば、外付けブラインドがついていたなと思い出しました。

2つ目のコンセプトである、「ボーダレスな社屋」というのは、どういうお考えからでしょうか?

【スズキ&アソシエイツ:鈴木様】
これは、私が伝えた希望から、曲師さんが導き出してくれました。

【まぎし建築設計事務所:曲師様】
鈴木社長からのオーダーで「エネルギーシフト」という大きなコンセプトができたわけですが、もう一つの「ボーダレスな社屋」というコンセプトについては、鈴木社長からいただいた「素足の会社」と書かれた写真からたどりつきました。

この「素足の会社」という言葉と写真に、鈴木社長の、会社と会社で働く社員のみなさんへの想いが詰まっていると理解しました。
そして、「ボーダレスな社屋」というもう一つのコンセプトを導き出しました。

【スズキ&アソシエイツ:鈴木様】
この写真は、先ほどもお話した、エネルギーアドバイザーの長土居さんが主宰されているDotプロジェクトのHPで見たもので、この写真を見た時に、「素足でも仕事ができるような会社」というのが浮かんできました。
そこには、「素足の会社」という言葉が書いてあったわけではなく、「岩手のような寒い地域でも、素足で過ごすことができる家」という意味が込められていたんですが、写真からインスピレーションを得て、「素足の会社」という言葉が思い浮かびました。

実際に、今、社員が素足で仕事をしているわけではないのですが、素足で仕事ができるくらい、快適で過ごしやすい会社という意味と、社員がオープンマインドして、リラックスして働けるというイメージで「素足の会社」という言葉を掲げました。

【まぎし建築設計事務所:曲師様】
社員のみなさんの気持ちをオープンにして、一体感をもって、仕事をしていきましょう!ということだと理解しました。
ということは、社員のみなさんも建築も、ボーダーをなくしましょう!仕切りをなくしましょう!ということだと。

木造でつくる

【まぎし建築設計事務所:曲師様】
具体的に、「エネルギーシフト」を実現するために、木造で建てようということにしました。
木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート(RC)造とありますが、木造を製造する際の炭素放出量は、他の材料に比べて最も少なく、鉄骨の約3分の1、鉄筋コンクリートの約4分の1ともいわれます。
木は、成長過程で二酸化炭素(CO2)を吸収するのはもちろん、木材になっても炭素は固定されたまま、という素晴らしい素材です。
取引先のみなさまや社員のみなさんへエネルギーシフトを見える化する、エネルギーシフトの象徴という意味でも、木造にするのが良いと思いました。

ところが、木造の難しい点は、大スパンをとばすことができないという点です。
構造強度をもたせるために、CLT(Cross Laminated Timber:直交集成板)を使おうということになりました。
日本CLT協会にも入って、講習も受けて、いろいろと勉強しました。
ただ、CLTだと、どうしても木造らしい繊細さが表現できないという壁にぶち当たりました。
最終的に、36mm厚のCLTを見つけることができて、これであれば、強度も出せるし、地元の大工さんでも扱えるということで、防火の関係で内壁のみですが、このCLTを採用しました。
これにより、だいぶスパンをとばすことができました。
2階なんて、柱がありませんからね。

高気密・高断熱

【まぎし建築設計事務所:曲師様】
そして、「エネルギーシフト」を実現する上で、もう一つ重要なポイントは、高気密・高断熱です。
エネルギー消費量を減らして快適な空間を実現するには、壁面や天井などの輻射(表面温度)を室温と同じ程度の温度にすることが最も重要です。
そのためには、壁や窓を高断熱化・高気密化する必要があります。
トリプルガラスの樹脂サッシ、外壁は付加断熱をして、二重の断熱、屋根断熱は3層の断熱をして、隙間がないように、施工しました。

自然を生かしたゼロエネルギー:地中熱利用

【スズキ&アソシエイツ:鈴木様】
再生可能エネルギーを利用するということで、外気よりも夏は涼しく、冬は暖かい、地中熱を利用することも希望しました。
これもエネルギーシフトを実現する上で必要なことだと思います。

【まぎし建築設計事務所:曲師様】
地下水を利用するという考えもありますが、地下水だと利用できるかどうか掘ってみないとわからないので、地中の比較的浅い10mくらいのところの安定した熱を効率良く利用することになりました。

「木」と「ガラス」と「鉄」という素材をバランス良くデザイン

【まぎし建築設計事務所:曲師様】
また、建築全体のデザイン的なコンセプトに関しては、材料のコンセプトを「木」と「ガラス」と「鉄」で構成しようということにしました。
木のやわらかさとガラス・鉄のシャープさ。
木ばかり使ったり、木をどーんと面で張ってしまうと、ログハウスや山小屋のような雰囲気になってしまいます。
色は、「木の茶色」「白」と「黒」という構成でデザインを考えていきました。

木の壁については、既成サイズのヒノキの間柱を、この大きさに切ってくださいとお願いして、厚みを45mmにしたり、30mmにしたり、デコボコに張り、飽きさせないデザインになるよう工夫しました。
このようにデザインで工夫することで、重たくなりすぎないように意識しました。
そこに、ブラインドの横ラインがきて、さらに、全体として、デザインが飽きない空間になったと思います。

【石橋様】
木を引き立てるために、鉄の黒やガラスをバランス良く配置することを意識しました。
玄関入ってすぐの吹き抜け部分は、天井が高いので、木の張り方と階段の手すりのタテのラインを意識しました。

ストレスフリーな心地よさ

社屋完成後、実際に、社員のみなさまが日々こちらのオフィスでお仕事をされていて、特に気に入っていらっしゃるポイント(場所や設備など)はどのようなところですか。

【スズキ&アソシエイツ:鈴木様】
すべてです。不満な点が特にないです。
どれが特別いいというより、ストレスがない「環境のストレスフリー」というようなことを感じています。
これが普通なのかなと思うくらい、建築全体が、ストレスフリーですね。
どれを採用したからというのでもないと思いますし、デザイン的にも、それぞれが、華美になり過ぎず、一方で、適度に主張している、バランスがいいと感じています。
結果として、地球にも人にも負荷のかからない、ストレスフリーの空間になったので、満足しています。

外付けブラインドヴァレーマについて

外付けブラインドヴァレーマの使い勝手と使ってみての感想はいかがでしょうか。

(スズキ&アソシエイツ様では、太陽追尾自動制御システムを導入されています。
この日は曇り空だったので、ヴァレーマは水平になっていました。)

【スズキ&アソシエイツ:鈴木様】
必要に応じて、一部手動で操作しますが、基本的には、自動制御に任せています。
先ほどのストレスフリーの話にも通じますが、何も感じないというか、何も考えなくてよいというか、ブラインドの羽根の角度が常に自動で最適な角度になっているので、何も感じない、何も考えなくていい心地よさというのがあります。
光は適度に入りますし、一方で、不快な熱が入ってくることはないので、快適です。

【社員の方のお話】
その日の太陽の位置や角度に合わせて、ブラインドの羽根が適切な角度に動くので、とても助かっています。優れモノだなと。
これだけ窓が大きいので、本当は、できるだけ窓から光を多く取り入れたいです。
以前のオフィスだと、ブラインドを閉めたら、閉めっぱなしということも多くありましたが、今は、自動でブラインドの羽根がベストな角度に調整されて、光も入るし眩しくないので快適です。

また、仕事の合間にふと窓の外を見た時に、窓の外の緑が見えるのもいいですね。
正直、これが当たり前の景色になっていますが、やはりいいなと思います。

曲師様はいかがでしょうか。もし導入にあたって懸念されたことなどもあれば、それもあわせて教えてください。

【まぎし建築設計事務所:曲師様】
我々建築設計士は、室内のカーテンやブラインドよりも、窓の外側で日射をコントロールするほうが、遮熱効果が高いというのは、基本的なこととして認識しています。
ただし、実際に導入している例が少なく、窓の外側につくといっても固定ルーバーのようなもので、羽根の角度が調整できなかったり、デザインがごつごつした感じのものだったり・・・という理由で、導入しづらいという印象がありました。
ヴァレーマは、薄くてカッコよくデザイン性が良いですね。
正面のカーテンウォール部分も、ヴァレーマがあることによって、カーテンウォールの方立が、スッキリとシャープに見えます。ファサードデザインのポイントになっていると思います。

【まぎし建築設計事務所:石橋様】
導入にあたって懸念したこととしては、デザインがきれいな反面、耐久性はどうなのか、風が吹いて簡単に壊れてしまったりしないのかといったことが心配でした。
事前に、強度やメンテナンスについて、よく説明していただいたので、不安なことはないと判断できました。

また、(風の振れ止めのために両サイドに入っているガイドを)レールガイドにしたほうがより風に対して強いということで、レールガイドを選択したので、より安心感がありました。

【スズキ&アソシエイツ:鈴木様】
風の話で言いますと、風力センサーが強風を感知してブラインドが上がるということは、1か月に1度あるかどうかという頻度ですね。
台風もきていますが、台風の時は自動で風力センサーが強風を感知して、ブラインドがあがっているので、特に心配なことは今のところないです。
(自動制御や風力センサーがついているということもありますが、)風が強くてハラハラするとかそういったこともなく、ナチュラルにこの建物に溶け込んで存在しているという印象です。

【まぎし建築設計事務所:石橋様】
その他、導入にあたって懸念したのは、コスト面と納期です。
コスト面は、鈴木社長が実際にヴァレーマをご覧になったことがあり、製品の考え方にも共感されているという点も、採用に至ったポイントだと思います。
輸入品なので納期についても心配でしたが、スケジュール通りに納品していただきました。

オスモフローリングについて

オスモのフローリングについてはどのような感想をお持ちでしょうか?
導入にあたって、懸念されたことやご苦労されたことがあれば教えてください。

【まぎし建築設計事務所:曲師様】
オスモフローリングも採用してよかったです。
広々とした空間を実現したいという考えがある中で、フローリングも幅の狭いものではそぐわない、幅広のものを採用したいと思いました。
質感と幅広のものであるという点で、満足しています。

【まぎし建築設計事務所:曲師様】
事前に懸念したことは、無垢フローリングですから、反りなどのあばれが心配でした。
実際に、過去に、無垢材を採用して、反りやあばれが問題になった経験もありました。
この点については、大工さんともよく打ち合わせをして、施工する時の隙間を調整するなど、施工面で、できるだけリスクを回避するための準備をしました。

(スズキ&アソシエイツ:鈴木様へ)
今のところどうでしょうか?あばれなどは気になっていませんか?

【スズキ&アソシエイツ:鈴木様】
そうですね。特にあばれなどが気になっているということはないですね。

【まぎし建築設計事務所:曲師様】
また、無垢材は、木材自体の含水率もポイントだと思っています。
もちろん施工面で工夫したということももちろんあるのですが、あわせて、オスモフローリングが無垢材の製品として、含水率の問題もしっかりクリアーしていたということも言えると思います。

【社員の方のお話】
木の香りの心地良さを感じます。
正直、だんだんこの環境が当たり前になってきているので、この環境のありがたさを実感することが薄れてきてしまっているのですが、お客様がいらした時にそういった感想をいただくので、改めて、最初にこの空間に入った時のその感覚を思い出します。

最後に・・・

「こういう社屋を建築することが、会社としての付加価値を生み、後々の財産になると思っています。
人材の確保という意味でも価値があると。
働く人が働きやすい環境を整え、この働く環境についてや働き方の発信をしていくことが、会社の発展につながると考えています。」という、鈴木社長のお話が印象的でした。

社屋の中心部に位置するのがこちらの場所です。社員のみなさんが休憩されたり、朝のミーティングにも使用されているという多目的スペース。
植物や窓の外に向けてソファが置かれ、スズキ&アソシエイツ様が目指されている「素足の会社」を象徴するような、ほっと一息ついたり、社員のみなさんが気持ちをオープンにできるような場所だと感じました。

※1 エネルギーシフト:
建築や生活で必要となる電力や燃料などのエネルギー全般を、再生可能エネルギー(太陽光や地熱、風力などの自然のエネルギー)の利用へ転換(シフト)すること

※2 CLT:
Cross Laminated Timber(クロス・ラミネイティッド・ティンバー)の略称。 ひき板(ラミナ)を並べた層を、板の方向が層ごとに直交するように重ねられた木材のことです。 強度が出るので、構造躯体として建物を支えることができ、木造の中低層・高層建築の可能性が広がります。 パネルを工場であらかじめ加工して現場に搬入するので、工期を短縮できるなどのメリットもあります。

※3平泉ドライビングスクールについて:
「居心地のいい、いつまでも居たくなる自動車学校」を目指して建築されました。
再生可能エネルギーを活用して、エネルギーシフトを実践。
断熱性能や気密性能を高め、室温・Co2濃度・照度がすべて計算されており、天井から足元、窓側でも温度差が感じられない、快適な空間です。
外付けブラインドヴァレーマもご採用いただいています。

スズキ&アソシエイツ様HPはこちら
https://www.customworld.jp/

まぎし建築設計事務所様HPはこちら
http://magishi.com/

【オスモフローリング】
https://osmo-edel.jp/product/osmoholz/

【外付けブラインドヴァレーマ】
https://osmo-edel.jp/product/warema/
https://osmo-edel.jp/product/building-warema/

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「快適なオフィス」を掘り下げるメディア「ねはけん」
https://www.nehaken.com/
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光と熱のコントロールに対する意識が高い、ドイツのオフィス環境とは。

生産性を高め、働きやすい環境が求められる昨今の職場環境。
日本の労働安全衛生法では従業員に対して健康や精神衛生に配慮した働きやすい環境を提供する配慮義務があると定められています。
職場環境を構成する要素には人間関係や仕事内容も含まれますが、ここで取り上げたいのはオフィスの室内環境の話です。

ドイツにも日本と同じく、職場環境条例というものがあり、「職場の明るさ」「まぶしさ対策」「室温」「換気や空気の流れについて」「防犯に関して」などの基準が設けられています。
特に日本よりも進んでいるのは日射に対する意識。
ドイツのガイドラインでは職場環境での太陽光の侵入によるまぶしさや反射が発生しないように配慮し、太陽光をコントロールできる適切な設備を設置して日射しの調整ができること、また、窓から入ってくる太陽の光と熱を調整し、室内環境が快適に保たれるようにしなければならないと示されています。

ドイツでは、適切な日射遮蔽とまぶしさを防止するための設備を選択できるようにオフィシャルな手引書があります。
標準的なドイツのオフィスでは、夏場の日射遮蔽とまぶしさの防止を効果的におこない、冬場は太陽の熱を適切に取り入れるように設備されています。
そんな日射調整のためのアイテムとしてドイツで定番なのが外付けブラインド。
太陽を自動追尾し、外付けブラインドのスラット角度を自動制御するというオフィスビルも珍しくありません。
ドイツではそれほど日射に対する意識が高いのです。

また、ドイツでは日射遮蔽の専門メーカーが存在します。
それが「Sunlight Management-サンライトマネジメント-」を理念として掲げる「ヴァレーマ社」です。
今回は、オフィス環境に配慮したヴァレーマ社の新社屋を紹介をしたいと思います。

上記で説明したルールにのっとり適切な日射コントロール設備として、外付けブラインド「ヴァレーマ」が使われています。
また、日射コントロール以外で重視したコンセプトが「一つの建物で、研究開発、製品管理、マーケティング、統括管理、販売組織、ITおよび国際販売などすべての部署が迅速に情報交換ができる環境づくり」です。
建物内は従業員同士のコミュニケーションを促進するためのオープンスペースで、壁に仕切られた事務スペースなどはなく、オープンディスカッションのためのミーティングエリアが多数設けられています。

さまざまなタイプのミーティングブースがあります。

個人デスク。外付けブラインドで、太陽光が効果的にコントロールされている様子が分かりますね。

ミーティングスペース。

ミーティングスペースはコーポレートカラーの赤とグレーを基調とした統一感のあるデザインになっています。

また、防音室があり、この部屋で静かに仕事に集中することもできます。
特別なノイズキャンセリングヘッドフォンを使用することも認められているそうです。
さらに従業員が異なる姿勢で作業ができるようにと、テーブルは高さ調整が可能になっています。

このようなオフィス環境の改善、Google社やApple社のような巨大IT企業の事例が話題になりがちですが、その他の業界にも着実に広がっているのを感じます。
働く人のイマジネーションを高める空間づくりが今後ますます課題になるのでしょうね。
みなさんのオフィスでも、まずはオフィスの日射コントロールから取り組んでみませんか。

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